アイテム
男の顔が印象的な缶コーヒー「ポッカコーヒー オリジナル」。彼は一体何者なのでしょうか。
ポッカコーヒーオリジナルの歴史によれば、件の男は最初から存在していたわけではないようで、1972年の発売当初は若者が踊り狂う様を描いたワチャワチャとしたイラストだったようです。
ところが1年後の1973年、突然楽しげな若者達は消え失せ、代わりに、クドく、汗臭さそうな男が登場します。
このイラストの変更は、発売当初のターゲットは若者だったものの、実際の購買層はそれより上の年齢層、特に男性であったため、急遽それに対応したといったところでしょう。
それから時とともに、徐々に、薄く、清潔感のある現在の男へと風貌が変化していくのですが、このあたりは、時代とともに変化した好ましい男性像を反映しているのでしょう。 風貌が変化していることから分かる通り、この男には特定のモデルが存在していないそうです。更には名前もないそうです。
更に2006年、男は金色のコインのような円の中に閉じ込められ、一種のアイコンと化してしまいますが、これも近年企業ロゴ等がよりシンプルな形状に変化しているように、流行を取り入れたのでしょう。サントリーボスと若干被りかけていますね(笑)。
所感
本製品の発売は1972年であり、1969年発売のユーシーシー上島コーヒーのミルクコーヒーの後発製品となりますが、公正取引委員会が告示した「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」※に基づいた「コーヒー」としては、初の缶コーヒーであるそうです。
※製品内容量100g中の生豆使用量。 コーヒー=5g以上、コーヒー飲料=2.5g以上5g未満、コーヒー入り清涼飲料1g以上2.5g未満。
缶コーヒーならではの強い甘みがありますが、さすがは正式な「コーヒー」であり、コーヒーの味、苦味がはっきりと感じられます。 缶コーヒーの王道とも言うべき味であり、とても美味しく仕上がっていると思います。
缶のデザインは、全体としてとても現代的な印象を受けます。 先に触れましたが、時代とともにデザインを変えているということは、この製品は常に改善の努力が加えられ続けてきたという証左であるでしょう。
特徴
- 正統派缶コーヒー
- 強い甘み
- 程よいコーヒーの苦味
おすすめ度
★★★★☆